やわらかいバルコニー面
撮影日:2009.05.
廊下のある反対側(北面)は硬質な感じでしたが、こちらは曲面がある分、やわらかな印象があります。そして、こちら側から見るとスキップフロアだと分かりません。ただ、スキップフロアとしては、それが一般的で、むしろ両面どちらから見てもスキップフロアだと分かるガーデンハイツのような住棟の方が特殊なのかもしれません。それはさておき、このかもめコーポは見ての通り、低層階と中高層階とで間取りが大きく違います。どちらが良いとかは住んでみないと何とも言えませんが、低層階の張り出した屋上にはテラスが見えますね。そして中高層階にはサンルームのある住戸があります。側面の違いなども考えると、間取りのタイプにかなりバラエティがあると思われます。
随所に垣間見えるこだわりが素晴らしい
撮影日:2009.05.
かもめコーポは大阪市の公社によって建てられました。南港ポートタウンの造成を計画したのは大阪市であり、その目的は、市内に人口を呼び込むことにありました。だから、住棟デザインも含めて魅力的な環境を作る必要があったのです。昭和40年代までのニュータウンや大規模団地は、都心で溢れた住宅需要に答えるために郊外に作られたようなのですが、住宅が郊外に作られるという流れが出来てしまい、大阪市内など都心部では人口のドーナツ化が進みました。そこで大阪市は、市内に人口を呼び戻すことを目的として、当時の夢のあるウォーターフロント開発の一環という位置付けのもと、南港ポートタウンを計画したのです。・・・とまあ、そのような経緯があるので、このかもめコーポからは、その言いだしっぺとしての大阪市のプライドというか意気込みのようなものを感じます。公社の分譲団地って、こんなに凝っていたっけ?と思わせるだけのものが、建物のデザインだったり、住棟構成だったり、四季折々の樹木の美しさだったり、随所に垣間見えるように思います。
以上、大阪市公社かもめコーポでした。